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行政書士 大瀧事務所

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貨物自動車運送事業の許可・届出について

2007.02

自動車運送事業のあらまし

自動車を用いて行う事業を大別すると『者を運ぶ』事業と『物を運ぶ』事業とに分類できます。
旅客運送は、乗合・貸切・ハイヤー・タクシー・特定事業に区分され、貨物運送は、一般・特定・軽・霊きゅう・第二種利用事業に区分されています。またレンタカーなどはその他として事業区分されます。
このような自動車運送事業は、利便性や迅速性あるいは効率性をサービスとして対価換算する営利事業ですが、者の安全と物の安全が確保されなければならないと言う、公共的事業でもあります。

貨物自動車運送事業とは

荷主との運送委託契約に基づき、荷物を安全確実に送り先に届けることが貨物運送事業者の責務です。
このような事業を行う者に対して、貨物自動車運送事業法や貨物利用運送事業法あるいは道路運送法などによって、『許可・認可・登録・届出』制を義務づけています。

貨物自動車運送事業は
  1. 一般貨物自動車運送事業(特別積合せ貨物運送を含むものと含まないものがあります。)
  2. 特定貨物自動車運送事業
  3. 貨物軽自動車運送事業
  4. 貨物利用運送事業(第一種と第二種に分かれます。)

貨物自動車運送事業の開始申請の基準

貨物運送事業を営むには、その事業種別により『許可』『登録』それぞれの申請が必要です。
貨物自動車運送事業法や貨物利用運送事業法あるいは道路運送法に基準が明記されていますが、近年緩和されたとは言え、事業の特質性上多くの『公示』や『通達』により要件・条件が求められています。

【 申請における主なポイント 】
  1. 一般貨物自動車運送事業
    1. 営業所、休憩・睡眠施設
    2. 車両数、事業用自動車、車庫
    3. 運行管理体制、賠償能力
    4. 資金計画
    5. 特別積合せ貨物運送をする場合は、荷扱所・積卸施設・運行に関する事項・貨物管理体制
  2. 特定貨物自動車運送事業
    1. 運送需要者・運送契約
    2. その他、一般貨物運送事業要件に準ずる
  3. 貨物軽自動車運送事業
    1. 自動車(構造含む)・車庫
    2. 休憩・睡眠施設
    3. 管理体制
    4. 約款、賠償能力
  4. 貨物利用運送事業
    1. 営業所・事務所等の施設
    2. 貨物の保管施設
    3. 純資産

事業の許可・登録の各申請には、詳細・細部わたる審査等が行われ、事業開始後も報告・届出が義務づけられております。事業内容の多角化や用途拡大に伴い、一層の法令遵守が求められております。
今後ますます需要のある運送事業業界ですので、目的に沿った事業の、開始準備から経営計画や管理計画など、事前に十分な事業設計プランを立てることが肝要かと存じます。

(参考)関東運輸局交付手引、平成15年2月28日公示、平成15年3月31日公示、平成18年8月30日公示